​會安食堂(ほいあんしょくどう)

​島根県ベトナム料理|出雲市ベトナム料理

​住所  島根県出雲市今市町1203-35

​営業日  土・日

​Tel  0853-25-7150

​駐車場:無

  • Facebook
  • Instagramの社会のアイコン

​営業時間 11:00~14:30 (食材が無くなり次第、終了となります)

​★開店スケジュールはFBページ、インスタグラムをご確認下さい

※臨時休業を頂く場合があります

★店から徒歩3分の今市本町コインパーキング(献上そば羽根屋本店の隣)に駐車されると、当店でお食事をされた方には1時間分のサービス券を差し上げます。今市本町コインパーキングをGooglemapで検索される際は「献上そば羽根屋本店」で検索してください)

​★Googlemapの表示するお店の位置が実際若干異なっている可能性があります。一方通行が多い住宅街にありますので、初めてご来店される方はHPの「アクセス」のページをご参照頂くか、お電話にて問い合わせください

​極私的越南滞在記

 ホビロンは孵化直前のアヒルの卵を茹でたもので、見た目はグロテスクだが滋養強壮に効くと言われている。アヒルの卵だけでなく鶏や鶉のホビロンもあるらしい。日本では入手困難な食材だからベトナム旅行中に食べておきたいと思っていた。

 夕刻にホーチミンに到着した。宿泊予定のホテルに入るとフロントが混みあっており、なかなかチェックイン出来ない。

 何事かと思い、自分の後ろに並んでいる女性に片言の英語で理由を尋ねてみた。

 彼女が僕のつたない英語を理解してくれたのかどうかはわからない。おそらく状況から言いたいことを察したのだと思う。そして、彼女の返事がすべて理解できた訳ではないが、ところどころ聞き取れる単語で概ね状況は理解できたと思う。

 ホテルが混雑している理由はサッカーだった。ホーチミンで行われている「タイガー杯」を観戦するために地方から多くの観客が集まってきており、そう言う彼女も、つい先ほどベトナムが他国に勝利したのを見届けた帰りだという。 

 彼女は一見日本人のようにも見えたが、ベトナム人だった。僕は自分が日本のベトナム料理店のコックであり、今回料理の勉強をするためにベトナムに来たことなどを話した。すると驚いたことに彼女は、よければ一緒に食事にいかないか、と僕を誘ってくれたのだった。

 

  チェックインを済ませ、僕は彼女の運転するバイクの後部座席に跨り街に繰り出した。

 ベトナム人のサッカー好きは日本人以上のようで、街はベトナムの勝利を喜ぶ人々のバイクで埋め尽くされていた。国旗を翻して大声で叫んでいる大群衆の中に僕らは突入していった。

 

 やがて僕たちは街中のレストランに入った。女性はハオという名前で貿易会社に勤める英語の堪能な二三歳だった。

 程なくしてレストランには彼女の友人たちがやってきて、ちょっとした宴会となった。彼らは日本からやってきたばかりの英語もベトナム語もまともに話せない若者を歓迎してくれて、英語で色々な話しをしてくれた。詳しいことはわからなかったが、なんとなく理解できたところによれば、彼らは日本のテレビドラマやアニメのことをよく知っていたし、世の中の動きについても自分なりの意見をもっていた。自分はもっと英語やベトナム語を勉強して彼らとコミュニケーションとれるようになりたいと強く思った。

 彼女と仲良くなったおかげで、僕はベトナム滞在中、いろいろな店で多くのベトナム料理を存分に味わうことができた。

 ベトナム滞在の最後の夜、ハオにサイゴン川の畔のレストランに連れて行ってもらった。そこで僕は初めてホビロンを食べた。    

「世界は卵から生まれたという神話があるわ。卵はすべての命の始まりなのよ」

ハオは微笑みながらそんなことを言っていたと思う。

 僕はもっと言葉を勉強してまたベトナムに来ると彼女に言った。